八雲商事内部でネットワークトラフィックが異常に増大するトラブルが発生。
何が原因だと思って調べてみると、ゲームによるものと判明する。
通常、この手のゲームアプリケーションはうちの端末では実行できないのだが
このソフトウェアはインターネットブラウザ経由で実行されるため
チェックをクリアーしてしまったという次第だ。
ボスは本件を一過性のものとして、そこまで強くは言わない方針だと言う。
どちらにせよ、端末の電池を浪費していれば色々と問題が起こるのは
自分という考え方である。
確かにその方がいいのかもしれない。
ネットワークトラフィックが増えると、疑似スペルカードの実行速度が
若干低下するなんてことが起こる。
このままだと致命的トラブルがおこりかねないので中には端末を改造してメモリを大量増設
してキャッシュで実行している猛者もいるが、キャッシュをもってしまうと
消費電力が増大するので痛し痒しといったところだ。
ただでさえでも疑似スペルカードは普通のスペルカードよりも実行が遅い。
我々の世界では「達人ボム」と言われる。機能がロードされるのに
時間が必要なため緊急回避に利用できない。所謂決め打ちが求められるためだ。
そこに今回のトラブルである。本気で頭が痛い。
そこに魂魄が壮絶な突込みを入れた。
「いや、お前ら毎度抱え落ちばかりしているじゃないか」
そうでした