□月 ●日  No655 これなんて○○○?


魂魄から助けてくれと言う連絡を受け北白河と一緒に例の神社へ支援へ向かう。
どうやら香霖堂から購入したパソコンを納入したらしいのだが、
結局上手くいかなくて、私と割とコンピューターに明るい北白河を呼んだ次第。


最初の頃はその生活環境のギャップに苦しんでいたこの神社の住民も一年経てば立派な
幻想郷の住民だ。
しかし幻想郷へ長いこと居るとどうしても、外のものが恋しくなるらしい。
そこで香霖堂で見つけたパソコンを持ち込んでつなげてみることにしたというわけだ。


現地に到着してみると、取り付けまできちんと完了したパソコンが鎮座していた。
なんだ、きちんと動いて居るではないかと思って画面をのぞき込むと、文字しか表示されてない。
北白河はその画面を一瞥すると、「正常」とだけ言った。
どうやら昔のパソコンは皆文字だけで操作していたそうだ。


とりあえずどんなデータがパソコンに蓄積されているのか確認することにする。
北白河がてきぱきと操作すると、入っているデータの一覧が表示された。
そこには猥褻な展開が想像できるような名称が展開されていた。
実行してくれと魂魄の目が語っていた。
だが呆れた表情の北白河自分で使い方を考えなさいと突き放す。


そこに出現したのは例の神社のおねえさん。
興味があるから実行してみせてと北白河に頼む。 
これには北白河もびっくりしたようだ。
北白河がおそるおそる実行するとそこには年代物の絵柄で書かれた女の子が書かれていた。 
さすがにこの画像でどうにかしろというのが無理な相談


魂魄もこれにはショックを隠せないようである。
無言でパソコンを捨てようとしたので皆で彼を止めた。


おねえさんは、こんなソフトに頼らなくてもこの幻想郷には可愛い女の子が沢山いるのだから
誰かと付き合えばいいと言っていた。
それができれば苦労はない。 まさに食べるものがなければお菓子を食べればいいじゃないと
言われているようなものだ。


そこに突っ込みを入れたのは北白河だった。
「このゲームの主人公くらいのルックスがなければ成立できない」と言ってちょっとした口論になった。


私と魂魄はというと男らしく背中で泣いていた。