うちの寮で大きな蜂の巣が見つかった。
幻想郷でも顕界でもヤバイ生き物はいるわけだが
その中でも特に身近な存在はやっぱりスズメバチでは無かろうか。
刺されれば命に関わるのも同じなのだ。
顕界出身者は畏れおののくばかりだが、幻想郷出身者はゴミ袋を持って
捕獲する気満々である。
数分後には捕獲されて、蜂は姿焼きに幼虫は塩漬けにされる運命が待っている。
幻想郷では蜂から身を守る手段としてスペルカードが用いられる。
一時的に張られる結界と弾幕で蜂を一網打尽にする。
氷妖精が蜂を冷凍するときもある。
彼女のいい小遣い稼ぎだ。
なぜか
幻想郷ではしばしば食糧になるのもスズメバチである。
従って人間だけではなく妖怪にも付け狙われる。
栄養価が高いスズメバチ とりわけ幼虫は食糧不足に陥り易い幻想郷では
ご馳走以外の何者でもないのである。
虫妖怪はこの事態にあまり良い顔はしない。
増えすぎても困るのであまり大きな声はあげないが、彼らスズメバチには大切な
仕事が有る。それは外来種の虫のハンティングである。
幻想郷であれど外来種の虫の流入は避けることができない。
うちの会社で一応検疫をやっても荷物の中に虫がいればどうしようもない。
そこで登場するのがスズメバチというわけだ。
連中にとっては補食行為だが、幻想郷の生態系を守るのにとても有効だ。
一方でスズメバチという名前にクレームを付けているのが夜雀だ。
スズメバチは顕界で畏れられているという事実を知らない夜雀は
雀というな前がつくのは良くないと主張する。
雀がつくと食用であると言いたいらしい。
とりあえずノーコメントとさせていただいた。