□月 ●日  No1067 梅干しと空を飛ぶもの


毎年のことだが今年も日差しの眩しい夏がやってきた。
この時期気をつけないといけないのは熱中症による墜落事故である。
そこで空を飛ぶ妖怪たちにとても売れるのが水筒と梅干である。


妖怪たちは人間系でなくても多くの場合発汗で体温を調節する。
そのため手っ取り早い水分とナトリウム分補給として梅干を利用するのである。
また熱さで朦朧とした時に梅干を食べると意識が回復するためだとも言える。


幻想郷の妖怪が大きな帽子を被るのはこの時期照りつける太陽を避けるためと言われる。
勿論可愛さも重視されるが、どの妖怪も顔が焼けたら大変だと思っているケースが多い。
移動手段を空中移動に頼る妖怪たちには紫外線問題はとても深刻である。


紫外線防止クリームもよく売れる。 これが沢山入荷してくると夏なんだなと
思えてくる。 また、夕立対策の雨合羽や避雷針の類もよく売れるとされる。
ちなみに幻想郷にいる妖怪の帽子にはアースがついていることが知られている。
ただし地上に逃がすのではなくアース用のスペルカードがあると理解すべきである。


スペルカード技術の進歩で最近は便利な物ができている。
弾幕生成時のエネルギーを利用した扇風機はカード一枚で数十時間運転士続けられる
私には縁がなさそうであるが、仕方が無いところか。


自称現人神のところにいるお姉さんの話では
本来梅干とは戦争に行くときの携行食なのだそうだ。
水が少ないとき喉の渇きを癒すことができるという。
また一種のお守りとして機能することも出来るらしい。
弾幕の流れ弾に当りにくくなると言うのである。


謂われが意味を成す世界である幻想郷だけに梅干でリスクが減るのならと最近は
自分で梅干瓶を買って持ち歩くようにしている。
効果の程はわからないがなんとなく安全に成った気がする。