ここの日記で殆ど紹介されない妖怪で、メディスンメランコリーがいる。
人間や妖怪が対処法のないまま接触すると毒に当って酷い目に遭うからである。
そこで彼女に対しては毒も関係ない社員(?)ヴィヴィットが当る訳なのだが
いつも一筋縄ではいかないらしい。
人形の権利を主張するメディスン。
するとヴィヴィットは顕界の法律を持ち出して、権利の意味をとくとくと語っているらしい。
岡崎がヴィヴィットのメンテをしているときに発覚した。
ログを漁ると大量の法律用語が出てきて一体何が起ったのか原因を探ったところ
メディスンとの遣り取りに収まった次第である。
お互い人形であるせいか、二人の仲はとても良好であるが
なんか変な知識を学んでいると薬屋から苦情が舞い込んだ。
人間の現行法を薬屋が聞くとどうも滑稽に映るらしい。 言いたいことは判る。
薬屋にしては珍しく、メディスンの言うことを頭ごなしに否定したら
関係がぎくしゃくしているらしい。
これはまずい。 保護者がいない毒発生装置は害悪でしかない。
蜘蛛妖怪のように自分のポジションを完璧に理解して自分の仕事を
遂行し続ける仕事人ならまた別なのだろうが、メディスンは良くも悪くもまだ子供である。
ボスに相談したら、話している内容のログを薬屋に送ることになった。
今までだったら絶対あり得ないことだ。
程なくしてAIメンテの担当者が薬屋に呼ばれることになった。
ヴィヴィットの会話を軌道修正するための打ち合わせという奴である。
担当者が妙に興奮していると思ったら、顕界で流行っているというとあるコスプレで
やってきたらしい。
内容を聞いたら、誰が見てもM型装備なので嘘を教えた詐欺師兎をどうやって
しばき斃すか検討している。
綿月姉妹がいなくて良かったと心から思った。
その後薬屋とメディスンとの関係はそれなりによくなったらしいが
ヴィヴィットとの関係がすこしだけ齟齬が生じているいるようである。
我々の行動に感づかれた可能性もあり、なかなか難しいと思う次第である。
薬屋の奮闘に期待したい。