□月 ●日  No1094 治安部隊の総力戦


治安維持部隊の総力戦。今日は藪入りの日。 
丁稚奉公人が家族の元へと帰る日である。 
旧暦で7月16日のため新暦に換算すると便宜上今日がその日となる。
そして途中で発生する事故も多発する日でもある。丁度送り盆で大混乱しているせいである。


通常里の人間は妖怪たちに食べられないのだが、この時期
店が一通り休みとなるので日雇いの妖怪が丁度食い詰め、外の世界の人間と紛れてしまった
里の人間を誤って食べてしまうケースが頻発するからである。
炊き出しなどを行えばいいのだろうが、それにはコストが掛かりすぎるし
第一財源がないのがきついのである。
うちの会社とて無償で物資を送っている訳ではなく、河童達の基礎研究を顕界で
パテントして売ってる手前がある。 完全無償というわけにはいかない。


そこで最低限の費用で済ませるべく自警団を再編成することにしている。
休日出勤手当がかなりの額支給されるので
それ目当ての貧乏妖怪が結構群がってくるのである。
雇用を確保し、食い詰める妖怪も減って一石二鳥だ。


昼間だというのにあちこちで弾幕戦。
それもそのはず間欠泉から出てきた怨霊の残党が暴れていたらしい。
彼らにはまだ幻想郷の基本ルールが伝わってないようだ。
危うく巻き込まれそうになって死にかけた。


自警団長メトセラ娘、なぜかナズ軍曹を連れてきた。
なるほど、彼女の索敵能力はかなり便利だ。
しかも精度が高い。 本人は別の物を探すついでになると言って喜んでいた。


とりあえず皆の帰宅まで見守って引き継ぎに渡して終了。
とりあえず振替休日をくれ。