□月 ●日  No1092 薬物 ダメ 絶対


再思の道で薬物中毒にかかった妖怪たちの救護をする羽目になる。
最近、自殺するために薬物を大量服用後に幻想郷に入るものが後を絶たず
彼らを食した妖怪が中毒症状を起こし、ひっくり返る事態が多発している。


現在妖怪たちに薬物中毒に罹っている人間の見分け方のパンフレットを
配っているそうで妖怪たちが人間を食べなくなる一つの原因を作っていると
指摘されている。 
中毒に罹った妖怪は先ず確実に人間を直接食べなくなる。
多々良小傘のように感情を食すという代替案に甘んじる結果となるのである。


鼠軍曹ナズーリンは基本的に再思の道に近づかないという。
部下(?)というよりは兵隊を失ったことがあるそうだが
どこで仕入れたのか薬物の知識にも明るいそうだ。
冴月と一緒に外人部隊の訓練に参加しているとかいう噂もまんざら嘘じゃないような気がする。


最近、付近の妖怪たちの間で出回っているのが、薬屋が開発したとある試薬である。
幻想郷に入った人間たちも生理現象で小便をするときがある。
この小便に試薬を垂らすと、薬物中毒にかかった人間なら反応して
色々な色に染まるらしい。 そうまでしないと人間が食べられないとあっては
たしかに食べる気が失せても仕方ない気がする。


吸血系の妖怪はもっと大変だ。がぶっとひと咬みしたらすぐに血を吐き出して
試薬を使うしかない。 薬物中毒に罹っているとわかって、妖怪が
その人物に説教したら逆ギレされたと言われて、何とも言えない気分になった。


薬物中毒に罹った人間は一週間ほど放置の後改めて妖怪の胃袋に入ることになるのだが
そうまでして喰うのは色々な意味で悲しいと思う今日この頃である。