□月 ●日  No1301 そうだ 探偵にたのもう


顕界の妖怪と話がこじれたり色々あったりした時、頼りになるのが
妖怪の経営する探偵事務所である。
普通なら弁護士事務所とか警察に頼むところだろうが、身元がはっきりしない
妖怪達にとって駆け込み寺となるのがこの探偵事務所というわけだ。


今回この探偵事務所の門を叩いたのは私の昔の後輩が行方不明になったからだ。
警察にはすでに捜索願を出しているが、そのときの警察関係者の話を聞いて
どうも妖怪の女と一緒にいたとことが明らかになったのである。
どうやら私は妖怪と縁を切ることが出来ないようだ。


探偵というと何かしら工作活動とかやってるようなイメージもあるが
実態は所謂調査業務である。荒事などをやる探偵はまず居ないし、
犯罪行為があったら警察に引き渡すのが当たり前である。
妖怪の探偵事務所でもそれは変わらない。
どちらかというと社会的弱者になりがちな妖怪を守る為の自助組織みたいなものである。
天狗の話では普通の探偵が幻想の世界に触らないで済ませるためのシステムでもあるらしい。


色々調べて貰ったら後輩の現状が見えてきて色々コメントしがたい事態になっていた。
一つ言えるのは妖怪と関わったと言っても、たまたま付き合った女が妖怪だったって
だけらしい。 こればかりは縁の問題なので落ち度は無いはずである。


問題は、本人がぶっちゃけ身体目的で、結婚するような甲斐性がなかったってことだ。
よくある話であり、天狗と一緒にあるあると言い合っていた。
朝倉がいなくてよかったと思う。 絶対地の果てまで追いかけて殴りつけそうだ。
むしろ明羅女史だったらもっとやばいかもしれない。


この探偵さん。結構人が良さそうなのだが、八雲商事製スペルカードを持っていて
少々びっくりした。人捜しに幻想郷に入ることもあるからだそうで、
こういう妖怪も居るのだなと感心することしきりであった。