□月 ●日  No1442 八雲商事 技術バックアップ


八雲商事社員 幻想郷に物資を運ぶ彼らだが、基本彼らの力だけで
幻想郷に居続けるのは事実上不可能である。
今回は彼らが一体何を持って幻想郷に行ってるのかを紹介する。


外の世界の人間が幻想郷で行動するのは色々と危険だ。
交通機関は十分ではなく、人を襲う妖怪達も居るときている。
そのため、八雲商事では常時スタッフをバックアップするために通信機器を
常に携帯させている。 通信機器のバッテリーは3日分あり
通信傍受不能になるとバックアップ用のスタッフが救助に駆けつける仕組みだ。


八雲商事社員は注文を受けたりするなどの業務のためにパームトップの
コンピュータを常に携帯している。
一見するとモニターだけに見えるこの端末は、受発注業務をする機能の他
幻想郷内での銭湯行為に必要なスペルカードの合成システム。
スペルカードのシステムプログラムのデバッグを可能としている。
弾幕回避のためにスペルカードが相手方から実行されたときに
データベースから弾幕挙動を逆アセンブルする芸当もできるが
端末の処理速度ではあまり実用的とは言えない。


パームトップのコンピューターにはGPSが搭載されている。
幻想郷は可変であり、境界をはじめとして位置関係が微妙に変わるのは
良くある話である。 一般の妖怪や人間が空を飛ぶのは地上を歩くと
迷子になりがちだからだ。
だが八雲商事のスタッフは幻想郷上空「高天原」に配置された
GPS衛星を通して現在位置を掴む機能がある。
なぜか、その精度は顕界のものより高い。


緊急用のスペルカードも存在する。
こちらは弾幕ではなく、水や食料やテントなどを格納するカードだ。
弾幕の代わりにそれらが排出される。 最大一週間分をカバーする。
PDA端末にも同じスペルカードを実行するためのシステムが入っている。
任意で利用可能だ。


そのほか、妖怪に襲われるのを防ぐ社員証も彼らを支える重要なアイテムだ。
妖怪達に襲われたらすかさずこれを出すと、ある程度知能がある妖怪なら
襲うのをやめる。 襲ったことによって起こる報復が怖いからだ。


かくして幻想郷で外の世界の人間が活動するためにはそれ位のバックアップ
体制があって初めて可能になることを知っておくべきだろう。
幻想郷生活は想像以上に大変で過酷だったりする。
生半可な気分で幻想入りしたいと考えるのはやめるべきだ。