□月 ●日  No1454 実は意外とセンスある?


氷妖精が私に謎の提案をしてきた。 なんでも私を人間のままで最強にしてくれるという。
人間のままというのがミソで基本人間やめないと戦闘力を得られないことを考えると
試してみる価値はありそうである。 妖精の発想なので極端なリスクがないだろうという期待もある。
それが大きな間違いというのはすぐにはっきりしたことだが。


結論から言えば、確かに効果はある。
なんと一度に三つの弾を出すことができたからだ。
相手が被弾する確率はほぼ皆無だが私でさえこれだけの効果が出たのだからかなり有効だろう。
羞恥心の問題だけ解決すればだが。


氷妖精は私の衣服を無理矢理交換してきた。 まさかこの会社で妖精のコスプレをする羽目になろうとは
思わなかった。 夏のお陰で服装は丁度良いもとい、これはかなり恥ずかしい。
もっとも、氷妖精は私の体型や趣向に合わせてぎりぎりのラインで衣服を選んでくれている。
何より驚いたのは妖精の衣服のバリエーションの多さだったりする。
それでも異様な服であることは認めるしかない。


氷妖精の話だと同じ妖精でも衣服を変更することで属性の一部を変更することができるという。
これは風が暴風としての属性をもったりそよ風としての属性を持つのとおなじものだという。
つまり同じ自然現象でもシチュエーションの変更でその意味合いが大きく変わるのだ。
それを服装という形で表現しているのがなにより幻想の発想なのかも知れない。


朝倉にその話をしたら、朝倉が妖怪の挙動を再現するときに姿を変えるのは、妖精の挙動を参考にしたということで
成る程、ただの変態行為というわけではないようである。 
かなり大まじめに戦闘力不足を補うために有効であると裏付けを貰った。


もちろん犠牲にする物もある。 浅間にその姿を見られて、その場で大爆笑されたからだ。
こっちだって好きで返信しているわけではないのだから勘弁してくれ。
氷妖精達は浅間もコスプレさせようともくろんでいるようだが、彼女は元から戦闘力があるので
やめてくれと伝えておいた。 
強くなって大暴れしたらたまったもんじゃない。


問題は羞恥心を大きく犠牲にすることであるが。
とりあえず氷妖精から衣服を貰ってとりあえずコメントしがたい雰囲気になった。
どうせいというのだろう。