例の氷雪異変のあと、幻想郷には霊魂が浮いているのがあまり珍しくなくなった。
実のところ異変の時には霊魂が浮いているのが割と通例だっただけに、あまり
違和感は無いのだが、霊魂をせっせと潰して回っているアホがいるらしいことを
風の噂で聞いたので、たまたまホームパーティでケーキを食べていた小町嬢に
チクっておいた。
放置すると弾幕を放つので危険だというのは朝倉の弁。異変になると妖精達に混じって
弾幕を発射するので、我々もあまり近寄らないようにしている。
ただ、たたきつぶすとなると話は別だろう。どうやっているかどうかは知らないが
即ち人工的に解脱させているということだから碌なやり方ではないと思われる。
カミのサミットが終わってこの手の物は減るかと思いきやこれが結構増える。
暮れが近づくとまあ色々あるもので、あれやこれやと首を挟む気は無いが
特に地縛霊の類は大量に増えるのである。これも近寄るとあまり宜しくないので
出来ればこのアホとお近づきになって代わりにやっつけて貰えると有り難い。
なぜこんなことを言うのかって？
この手の幽霊はこの世の中に怨嗟の声を上げながら死んでるので、無理に消そうと
すれば業を背負ったら、最悪は命すら奪われることもあるからだ。
だから代わりに業を背負ってくれるアホがいたら、是非とも利用したいところだったりする。
命を奪われないようになんかやっているに違いないからだ。
ちなみに魂魄でさえ、この手の退治は特殊な剣を用いて一気にたたきつぶしているが
その都度結構長い禊ぎ（みそぎ）をする羽目になるらしい。
最近、綿月依姫が新しい禊ぎの方法を教えてくれたそうなので効率は大幅アップしたらしいが
それでも半日くらいもってかれるとか。
ちなみにこのアホだが最近博麗神社にちょこちょこ顔を出しているので
霊魂にお困りの方はちょっとお金を払うとやってくれるという話なので
是非とも利用されたい。
それにしても幻想郷で聖人君子の振りをしている奴に限って碌な者がいないものである。
なんというか。
