□月 ●日  No1773 夕日の門番

相も変わらずクソ暑い幻想郷。慣れれば良いという説もあるがやっぱりきつい。
紅魔館の門番が木陰で寝ている。お前の居場所はそこじゃないが、あの壁からやってくる
照り返しを見れば、それくらい許してやってくれと思ってくる。 
それくらい酷い。


紅魔館周辺は畑がたくさんあるのだが人はこの炎天下の中でもしっかり働いている。
生活の糧だから当然だけど相当きつい。
それよりも驚きなのが日傘を差しているといえ、ヴァンパイアの主人が結構見回りに
来ているという事実である。


少し考えてみればヴァンパイアが外に出て日光にさらされることは大変なリスクである。
にも関わらず彼女はきちんと外に出る。さらに驚くことに彼女の衣服のバリエーションに
きちんと外に出るための服装がきちんとある。ヴァンパイアなのにだ。


もちろんパフォーマンス的な意味も多いのだと思うが、危険を承知であちこちを
見て回ってくるという事実に周辺の人は感動するらしい。
命の危険を顧みず視察しているわけだから当然だ。


ちなみにヴァンパイアも熱中症になるらしい。基本的に身体機能は人間準拠であるが
蝙蝠そのものが暑さに強くないのも大きな要因である。
どうやって冷却しているか気になるが、ノーレッジ女史が冷房魔術を使っていると
勝手に想像している。そうでなければ悲惨すぎる。


ちなみにだがたまにヴァンパイアの主人に同行する形で紅美鈴女史が同行している場合がある。
この場合の彼女は荷物持ちである。この時期いろいろ採れたものを献上する人がいるらしい。
最初は笑っていられるがやがてそうはいかなくなるので最後はリヤカーに積んで持って行く。


夕日の中リヤカーを引っ張る紅美鈴女史を見かけたら一言お疲れ様と
声かけしていただきたいものである。 うん。