□月 ●日  No1873 経済概念


3馬鹿たちにお金のイロハを教えることになる。
何故か講師は糞狸ことマミゾウ。だんだん彼女がここにやってきた理由が分かってきて
頭が痛くなる。とにかく、彼女たちにお金のなんたるかを説明しないとならない。


聖徳王は10の悩みを同時に聞くことができるそうだが、今の理解力から考えると
実のところまともな受け答えをしているのか本気で怪しくなってくる。
それでも一応農本主義まで巻戻って説明するとそれなりに分かってもらえるとのこと。
三人とも育ちはいいので、教え甲斐があるとマミゾウは言う。


経済の勉強を妖怪に依存する地点ですでにどうかと思うのだが、
こうしないと3馬鹿たちは早くもまともな生活をすることができないのだ。
こうなると、外の世界の住民が幻想郷にやってくるより難しい。


とりあえずマミゾウは当座のお金を貸すことにした。
まずお金を使ってお金の感覚を学ぶことからはじめるのであるが
三人にとっては何が安くて何が高いのかも理解できないことがわかった。
大量生産という概念があたまから抜け落ちているので、複雑な作りをしているが
「大量生産で安価な物」を「高い物」と思ってしまうようである。
その様子を逐一北白河がノートにしたためている。


マミゾウがやっていることはすなわち海外に出たときにやるべきことと同じだ。
とにかく現金を渡して買い物をさせることで一つ一つの日用品の価格を学ばせる。
お酒など本人に比較的なじみのあるものを買わせて、金額と物を頭の中で
リンクさせないとならない。意外と面倒だ。


更に根本的な問題として算術の問題がある。10進法や0の概念も教える羽目になった。
こちらは上白沢に出張して貰って何とかして貰っている。
スポンジのように知識は覚えるそうだがまともな生活までは時間が掛かりそうである。