□月 ●日  No1940 熱源争奪戦

灼熱妖怪 霊鳥路 空 八咫烏の力を得たという彼女だがこの時期になるとやたら人気者になる。
彼女には構造的問題があり、常時熱を排出する必要がある。
効率をあげることで、排出される熱量は減らしているがそれでも高温には違いなく、
水風呂に入れるなどしてたまに排熱してあげるわけだが、この時期になると
存在自体が暖房器具扱いで皆が黙っててもよってくる間抜けな事態になっている。


曰く、一緒にコタツに入れれば熱源がいらないらしい。
タツの中で丸くなっているとなおよろしいが、皆で蹴っ飛ばすことになるので
本人は嫌がっているのである。


夏場の氷妖精同様に争奪戦は熾烈を極める。
特に灼熱妖怪は三歩歩けば忘れるような鳥頭のため、餌付けが難しい。
それでも根気良く続ければ餌付けは可能だが、他の人にも餌付けをされると、
あっという間に上書きされるので投資に見合わないという声もある。
この辺が氷妖精と大きく異なる部分だ。


出力をあげて広域暖房も一時は検討されたが、一度反応を加速すると
冷温で安定するまで時間がかかり暖かい日になると大迷惑になる他、
妖怪たちのサーカディアンリズムが壊れるということであえなく没となった。


この件に関して大師様は心頭滅却すればといい、三馬鹿は暖房という発想が今一理解できていないようだ。
こちらとしては、熱源の奪い合いで起こる弾幕ごっこの方が大問題だと思うのだがどうだろう。
個人的には、彼女で温泉でも沸かした方がいいと思う。お湯を引けば暖房にもなるだろう。
燃料運ばなくていいし。