□月 ●日  No1982 黒き明羅


明羅女史のファンクラブ。
そのリーダーが相談してきてもとても困る。
それもさらに真っ黒な話すぎて泣けてくる。


曰く、彼女に生理がきていないらしい。 いやなんで生理の日を理解しているのか
すでにおかしい。


曰く、洗面所に妊娠試験キットを持ち込んでいるらしい。 いや女子トイレに潜入しているのか
おまえは。


曰く、彼女が酸っぱい物を食べたがっている。 
この地点でなんとなく何を言いたいか分かった。 明羅女史が妊娠しているのではないかと


いうのである。
はっきり言って妊娠してもらってこのまま寿退社した方が平和にになるのではないか
と思ってならないのは私だけじゃないだろう。


そんなことは本人に聞いた方が良いのではないかと思うのだが、
そんな大それた事なんて出来ないと言われてとても困る。
だから同じ部署の人間にということが安易すぎる。 だったら朝倉にでも言えばいいだろ。
という趣旨の話をしたら、自分のファンクラブ設立を条件にとか言われたらしい。
奴ならやりかねん。


仕方がないから何も知らない振りをして明羅女史と世間話をしてみることに。
すると明羅女史、子供を下ろすのに幾ら掛かるんだろうと言い出して思わず
含んだお茶を吹き出しそうになった。
まさかと思い狼狽しつつも続きを聞く。
ほんの少しだが、彼女ならやりかねないと思っていたりもする。