□月 ●日  No1981 八雲商事持株会


一応うちの会社にも持株会という組織がありまして、たまに会合が開かれるのだが
言えないことだらけな為、ただ説明を聞いて終わりという退屈きわまりない時間を過ごすことに。
右から左に流すとたまに大変なことを言うときもあって、それなりに聞いていないと
あとが面倒でもある。


持株会とはなんなのか。要は給料を天引きして会社の株を買うという仕組みである。
八雲商事の場合は株価はほとんど動かないためか一応貯蓄のような使い方ができる。
景気が良くてもあまり株価が好転しないが、悪くもならないので投資にはならない。
配当は入っても自分の手元にはいかない。 それも一応株を買うために回される。
どうせそれほどの額にならないから心配するほどでもない。


持株会は八雲商事にとって重要なファクターでもある。
社員が持株会をもって会社の特定の人を代表とすることで会社乗っ取りを防ぐ意図がある。
八雲商事みたいな一般企業の振りをした公益性の高い会社の場合は持株会もそれなりに
力を持っているものだ。
もっとも、自分が会社の株を持っていたとしてもそれが議決権にもならないのだが。


報酬制度でもあるストックオプションとも違う。こちらは株を一定の金額で購入できる権利だ。
一定の金額よりも株価が上がれば自分が儲かるという仕組みである。
積み立て形式の持株会とは特性が異なるし、八雲商事にはストックオプションは採用されていない。
ただし、持株会の場合も株価が低迷してしまったら積立額は目減りする。


面白いのは八雲商事OBも引き続き持株会に入れてしまうこと。ただし、これは八雲商事OBの
一部が監視体制に入っているからこそ可能なことだ。 OBが黄昏酒場とかに入るのはその為だ。
完全な自由を取りたいなら、持株会は脱退するべきである。
これは八雲商事が扱う幻想郷の秘密が守られているかどうかを引き続き追跡する必要があるためだ。


さて、八雲商事持株会
はじめてみる代表者の挨拶、半分眠っていた顔を平手打ちするような驚愕の事実を知った。


代表者 糞狸 マミゾウじゃねえか。
てっきり爺だと思っていた。