□月 ●日  No2067 八雲商事の決済とは


八雲商事にとって予算とは命である。予算があれば色々なことができるし、予算が無くなった状態で
宴会だと言うことになったら一遍逝けやと言いたくなる。
天狗がGPSシステムを使いたいというから、てっきりうちの利用料払ってくれるのかと思ったら
無料で貸してくれとか言われると色々気が遠くなってくる。


月末になると基本的に予算がきつくなる。一応年でも予算を組んでいるのだが基本は月締めルールだ。
さらに緊急用の予算枠が別にあり、異変発生後の後始末とかに主に利用される。
実はこの辺が博麗の巫女がデストロイヤーと言われる由縁である。氷雪異変を除き、殆どの場合
異変発生による被害額よりも連中が通った後の方が被害額が大きくなるのだ。


さて、八雲商事というと基本的に現金取引である。
一般的に現金取引は与信に問題がある場合に行われるものであるが八雲商事はすべて現金取引で
行われるという特性を持っている。
資産管理に問題があると言われるだろうが理由は歴史的に見れば単純な話だ。
特に物資不足の時代において幻想の世界に物を運ぶなんてことは道理上赦されないことだからである。
また、妖怪に対するイメージの悪さも問題だ。妖怪はしばしば木の葉などをお金に擬態させてきた。
大体狸の仕業と言われるが、実際のところは狸の仕業に見せかけた別の妖怪のケースが多い。
狸は寧ろ信用取引を重んじる特性があった。 故に現代でも金融の世界にいることができるのである。


そんなわけで八雲商事においても金融機関を通してお金は支払われる仕組みを採用しているのだ。
三者が入れば安心というのは人間も妖怪も実のところ同じだったりする。


そんなわけなので八雲商事で商品を受注した場合、全ての商品の原価はきちんと明らかにされ、
発注段階で、大体の計算が出来るようになっている。妖怪からの注文を受けた後、調達部隊が
商品を分析し、最も安いルートで商品を手に入れて八雲商事の倉庫に入れるのである。
調達価格はこちらの端末に転送される仕組みだ。そのために幾つかの会社と提携もしている。


このように八雲商事は物資を何も考えずに運ぶのではなくより顕界のリソースを破壊しないようにと
配慮しながら活動しているのである。 この辺って自称現人神どう理解させるべきかで色々悩むのですね。