八雲商事社員は幻想郷で活動するためにたくさんの装備を持っている。
注意しないと、幻想郷内で遭難することだってあるからだ。
自称現人神の場合など、徹底的な準備を行い、最悪の事態を常に想定していても
事故は起こるときは起こる。
八雲商事製スペルカード弾幕の中に低温度セットなどがあるのもその一例だろう。
これは弾幕の代わりに低体温症対策をするための衣服などのセットである。
雪山用はさらに弾幕を利用して、地面を掘りその中で体を潜り込ませることが
可能となっている。 さらにカイロなどを用いて低温に備えるのだ。
特に山岳地帯となる幻想郷では天候の急な変化が起こりやすく、何も考えずに
移動するとあっという間に低体温症になってしまう。
魔法使いが利用する着替え用の魔法もこうした状況に対応するために作られたという
証言もあるくらいなのでどれだけ重要視されているかわかるというものだ。
もっとも八雲商事の場合常に社員の居場所はGPSでモニタリングするし、そもそも
危険な場所には近寄らないことになっている。
この辺の思想は航空管制にとても近い。居場所をレーダーで把握して
事故が発生しないようにするというものだ。
たとえば中有の道で社員を回収することになった場合その原因は徹底的に
調べられ、問題発生しないようにする。
おかげで、気候などによる大トラブルは現代ではあまり起こらなくなった。
昔は天狗が管制行動を行っており、急な天候変化や低気圧の接近を八雲商事社員に
伝えるケースもあった。こうした場合は、すぐに所定の場所に避難することに
なっている。 現代では天気図を含めた検討するスタッフがおり、
予定変更を通信で伝えることになっている。
幻想郷に入った外の世界の人間が無事で済まないのは大体このへんの勘が
全くはたらかないからである。 運が良ければ妖怪によって助けられるが
それは相当の運が要求されるだろう。
もっとも、それは顕界も同じだと白狼天狗たちにも良く言われているので
みんなそれぞれ注意しないとならないのである。