□月 ●日  No2080 成分無調整弾幕


どこかの糞天狗がスペルカードハッキングで大量の弾幕をとかアホなことを
いうので削除要求。
実は出現できる弾幕の数には制限がある。これをキャラクターオーバーと
名付けている。これは弾幕による事故防止とか余裕率の確保などが目的である。


スペルカードシステムというのは弾幕戦をより安全に行うための仕掛けである。
当然の如くギリギリの仕組みを使ったら安全なものも安全ではなくなる。
たとえば、耐荷重1トンのエレベーターに900キロの荷物を積んでから
乗り込むようなものだ。本来なら怖くて乗っていられないのが普通だろう。
そんなわけで弾幕を必要以上に大量に発生させた場合幾つかの不具合が
確認されている。


一つは実体化不全である。 こちらは目では見えるのだが弾丸としては
機能していなくて、被弾してもなにも起こらないという代物。
実は一定時間後に実体化するなんてことが起こる。
もう一つはバックファイア。術者が被弾すること。スペルカード戦闘では
こちらが常に警戒される。よく自分に向かって弾幕を流すアホがいるからだ。
設定ミスだったり、追跡弾の処理ミスだったり、デザイン上仕方なしだったりと
色々あるが、こんなことで術者が死んだらただのアホだ。


その他にも処理不都合で弾幕が正しい軌道を描かないとか、途中で墜落するとか
色々あったりする。また弾幕発射と共に魔力を浪費するタイプでは
術者自身が気を失うとか、命をなくすなんてあるらしい。
お金を投げる妖怪の場合は破産の危険がある。


そんなわけで、新聞を精査して、削除箇所を確認した。
結論から言えば、こんなスペルカードの利用法は先ずあり得ないので放置コースに
なりそうだ。スペルカードを違法改造。つまりは脱獄をして初めて可能になる
改造方法のようである。もちろんそんなことをしたら痛い目に遭うので
だれも真似することはない。 しかも新聞記事をよく見たら、術者の妖精が
バックファイアで消滅していた。 妖精じゃなかったら手遅れだった。


結局、こちらは苦情を出すことはなかったが、別のところから苦情が来たのか
次の新聞は紙面の半分が謝罪になっていたことを報告しておく。
ルールは守ってなんぼだが、こういうアホな行為は本当やめて欲しいと思う次第だ。