□月 ●日  No2099 どーんはんまー


幻想郷は魔物が住んでいると言われている。
いや、魔物ばっかりとも言えるのですが、我々としても自衛をしなくてはいけないって話に
なっておりまして。


そこで新たに開発されたのが、「所謂ビーム衛星」という妖怪の知覚外のところから
ビームで狙い撃ちしましょうという代物。
なんでも月面人に言わせると、ソドムとゴモラとかインドラの光とか
なんか色々な言われ方をしているようです。要は裁きの雷というしろものと言うべきでしょうか。


で、幻想郷にもそういう衛星置きましょうって話になるのですが、なかなか上手くいきません。
そもそもそんな予算は何処にあるのだって話になります。
一応幻想郷だと打ち上げのためのハードルはやや低いのですね。
燃料の大半を魔力でカバーできるので、質量を減らしやすいってのがあるのです。
しかし、衛星はそれなりに金かかりますし。そんな銭ッ子あれば、幻想郷の生活改善に
廻した方が良いと言うことになります。


実のところ、ビーム衛星は過去にも一回打ち上げております。
動作はしたのですがあっという間に落とされてしまいました。
原因はデスマシン妹君です。 どうやって飛んでるところを捕らえたのかはわかりませんが
いきなり爆破させられてしまったと言うことです。


さて、月面人ですが効率的と思われるこの人工衛星を使わなくなったのには理由があるらしいです。
綿月豊姫の話ですが、なんでも半分の人間が自然現象と思ったり、半分が別の神様が居るって
ことにされたりで、ちっとも月面の威厳が保たれなかったという話です。
顕界でも地球温暖化によりメタンハイドレートが溶け出して、それが火柱になるという
現象を見た妖怪が数名いまして、月面の攻撃だと思われなかったということで
ただでさえコスト的に見合わなかった衛星を維持するメリットが無くなったとのこと。


まあ、顕界でこの計画を買ってくれることになったという話ですが
どうみても割り合いませんよねこれ。