□月 ●日  No2100 どうしてこうなった


朝本格的にだるい、やばい。
完全に二日酔いで体が動かない。胃の中がぐるぐるする。
昨日の夜だったか、八雲商事のきれいどころの皆さんと酒を呑むぜと
意気揚々と参加したまでは良かったが、実は他の連中も結構酒が強いとは
計算外だった。 


考えてみると、どうやって帰ったか覚えてない。
確か二次会と言うことで、カラオケボックスへ行ったところまでは
記憶があるのだがそこから先は多分意識が飛んでいる。


部屋を見渡すと、不自然なことに気づいた。台所のシンクの中
綺麗になっている。
まさか誰かがここに上がったと言うことなのか。色々な意味で戦慄する。
これは一番無防備な状態で人が上がったことを意味する。


心の中で「うおおおおおお」と叫んでいるが体が言うことを利かない。
だが、体は別の欲求を欲している。 尿意だ。
自分がこうして起きたのは尿意のせいなのは間違いない。そういえば夢の中で
やたらトイレが出ていたのはそのためか。


だるい体を無理矢理動かしトイレまで移動。
ついでに軽く吐いたら少し楽になった。もっとも出てきたの胃液だったが。


ここで会社の携帯電話というか端末から電話。
朝倉の声なのだが、周囲の笑い声が漏れていて些か不愉快である。
生きてるかーというのは多分北白河の声だろう。
新作のスペカを送りつけたから有り難く受け取れという内容だと思う。
頭がぐらぐらして覚えていない。


揺れる頭に耐えつつ、スペルカード実行キーを押す。
弾幕の代わりに出たものは、二日酔いの薬と、ウコンの力だった。
それも大量に。 おい、朝倉これバグっているぞ。
普通のスペルカードと違い、体の負担はないものの、出てきたウコンの力
部屋の半分が埋まってしまった。 片付けられた部屋が台無しだ。
だが、有り難く頂戴する。 買ったら高いし。


ようやく落ち着いてきたところで、自分に起きた事態に気づいた。
机の上にえっちい本が置いてある。
ビデオデッキにはもちろんその手のディスクのパッケージが無造作に
置いてあった。 


あいつら一遍殺す。