□月 ●日  No2160 実は全員ノリノリ


 八雲商事によくテレビ局の方が見える場合があるのですが、幻想郷の特集でもするのかと思いきや
小道具を貸してくれというのですね。 要するに謂れがあるようなものがあるだろうからテレビ局が雇った
自称霊能力者に調べさせるというものであります。 もっともテレビ局に出てくるやつはその経歴はどうあれそれなりに
腕が立つ場合が多いです。人格についてはどうともいえないので、なんかアホなことをして逮捕される奴もいますが
それと実力は別なので致し方ないです。


 とはいえ本当に危ないアイテムとか提案しますとモニター越しでもマジで問題を引き起こすので
ある程度力を失ったアイテムとかを使って、あとは適当に口裏合わせるケースも多い。
もしくはマジックアイテム側にもノリが必要で、たまに同じアイテムだとだめだからと特殊メイクする場合もあります。
きちんと落としますけどね。
凄い場合だと意思を持ったマジックアイテムとも打ち合わせを行い、とりあえずこれとこれでよろしいでしょうかと
したうえで、先方にOKをもらって再現ドラマを作るとかもある。


 あとで、このアイテムに話を聞くと「そんなわけないじゃん」と言うわけですね。はい。
当然テレビの除霊作業も大方インチキです。というより彼らもプロなので、実際とテレビに出す方法は違うのです。
本当のやり方をしようものならまねされる危険もあるので、きちんと外す勘所はあるのだとか。
 あとはそれっぽく見えるように演出さんと打ち合わせをしてああやってオンエアとなります。
実際の行為は派手さはなくてむしろ最高に地味。しかも結構死闘を繰り広げる場合もあって、目から血の涙とかは
ざらのざらだという酷い状態です。


 そんなわけでこの手の番組における似非除霊作業は、アイテム側 除霊側 きちんと打ち合わせて時間の枠通りに
術式を行うという凄い行為をやっています。見る人が見るとお分かりいただけるかと思いますので、この手のお仕事を
している方は後学のために見学すると色々なものが見えていいかもしれません。