□月 ●日  No2287 世の中金です


基本的に幻想郷に異変が起こりますと我々のみならず一般市民が大迷惑を被ります。
最近妖怪同士の小競り合いが増えているため社会不安が加速ぎみです。
度を超えた災害は人々の活力を奪うのですね。
災害の時に復旧させる際、公費を投入しすぎると今度は働かない人が現れだします。
通常は幻想郷内部にかならず一定数は出てくるのですが、この閾値が跳ね上がるというわけです。


問題は社会不安を巻き起こした張本人たちが、自分たちの主導権を主張しだしている
という問題です。私個人の見解としては梯子を外したうえで渡してみたらいかがと
言いたいところですが、渡したら渡したで混乱が加速することは顕界でも
割と証明されている次第でありまして、色々となんともし難い部分であります。


我々としてもそこまで無限大に幻想郷に金を投入できませんから、
度を越した異変については予算カットの上で妖怪たちに金を返済してもらうことも
主眼に入れるしかありません。


ちなみに博麗神社を倒壊させた糞天人につきましては最終的な費用の70%を負担させたと
いうことです。あそこは名家ですし、一応費用は出ましたが、
一回立て直した神社の費用が思いのほかボディーブローとして効いていたようです。
実質二回建て直しというのはアホの所業です。
魔術やらであるていどの費用軽減を行っているとはいえ、だめになった柱の類などは
新造されていますから、思いのほか金はかかってます。


もっとも幻想郷最悪の異変は誰が見ても白玉楼の主人が起こした氷雪異変でありまして
被害額から換算してもどえらい額が掛かっており、一説では隙間妖怪が
白玉楼の資産を凍結するために一緒に行動しているとか、第二次月面戦争の裏側では
借金を帳消ししようとする動きがあったとかまことしやかに囁かれている次第です。


いずれにしても一般市民を巻き込んだテロのような異変は勘弁したく思います。