□月 ●日  No2316 本の中の動物園


幻想の世界でもダメなものはダメとはよく言ったもので昔懐かしい日本の風景を保存していると言っても
淘汰圧はどうしようもないものであります。幻想郷の内部でさえどうしても絶滅っていうのが起こるのですね。
そこでと言ってはなんですが、幻想郷ではあるテクニックを用いて生物の保存を行うって話があります。
それが生き物を閉じ込めた本という代物。解読屋がたびたび無計画に広げては迷惑を起こすアレです。


この本を用いますと古代生物が色々閉じ込められると言います。
当時の環境も本の中に閉じ込められるのでとりあえずは写本を繰り返す限り生きていられるという
寸法です。実際に本体そのものが生きているのかはかなり怪しいのですが。


とはいえ、顕界や幻想郷から退場してしまった生き物はその当時の環境に特化していますから
幻想郷に行ったら大丈夫かというとそうではなく、たとえば大ムカデですが、幻想郷についたら
大暴れてしていると思いきや単に酸欠でしたなんてこともよくあるのですよ。
虫妖怪がいなかったら本当に殺すところでした。


そんなわけで妖怪を閉じ込めるというのは決して妖怪を捕縛するというよりは
より安定した環境にいてもらうという意味でもあります。 最悪の事態は免れるので
これしかやりようがないのです。ここで生活できるようになったらとりあえず
出してあげるというのも手かもしれません。


解読屋が先日よびさました妖怪も古生代に生きていた妖怪だと言います。酸素濃度が高いときは
しばしば森林火災が起こったそうです。その時の名残があの妖怪というわけですが
当然現代の酸素濃度は当時の半分しかないので、それは結構きつかったのではないかとおもいます。


まあ、結果オーライだから問題ないんですけどね。