□月 ●日  No2372 金融と幻想郷


当然ではありますが幻想郷の運営資金というのは無料ではありません。
外の世界から物を持って行けばそれなりにお金はかかります。
もちろん出費を減らす努力も必要なのですが、顕界の景気というのは
少なからず影響を受けるようにはなっています。


このところ起こっている金融危機については、妖怪たちも頭を悩ませているわけでありまして
幻想の世界を運営している資金の一部は金融経済への投資によって賄われていることを
考えますと、原資が溶けるようなことは避けるというのが本音であります。
私たちには直接は関係のない話なんですけどね。
月間で扱える予算が減るかもしれないと言うとやっぱり苦しいのですね。


とは言いましても過去の金融危機の方がはるかに厳しかったと言うのが
妖怪たちの意見であります。
俗にいう世界恐慌ってやつです。この状態であっても妖怪たちはちゃっかり
利益を得ていたと言いますから彼らは相当凄いと言わざるを得ません。
これは情報の伝達速度の差だと言われています。現代ではコンピューターの
お蔭で伝達速度はほぼ同等まで引き上げられていましたが
昔は妖怪たちの独壇場だったのです。


その資金がしばしば埋蔵金という名前で話題に上がるのは
なんともアレな話です。
そんなわけで、幻想郷維持のためのお金というものはなんだかんだ言って
回っているわけです。実際、蓄財するのではなく何かを買っている以上お金はきちんと
顕界で循環しているわけでありまして、故に顕界でも問題にならないといった
ところなのです。