□月 ●日  No2388 スペルカード技術開発の裏側


朝倉がなぜコスプレ魔術を行うのか。一般的には変態とも手段が目的とも言えるが
もちろん正しい理由が存在する。
これには幻想郷の妖怪がなぜこの姿をしているのかを考えないといけない。


幻想郷の妖怪たちは特に自分の姿を保持するために極端にガジェットを付ける特性がある。
これは本来ならば動物たちの姿を半ば強引に人間の姿にするためであり、
人間の姿と元の姿の橋渡しのために存在していると言える。
このことから、妖怪たちが持つガジェットを研究することで妖怪の特性や能力などを
一定レベルで推測または再現が容易になるという理屈だ。


最近ではこのコスプレ魔術が八雲商事のほかのメンバーにも開放されている。
幾つか制限や変身できる妖怪に制約があるが、たとえば魂魄は、現在のお庭番の
魂魄妖夢の姿を模すことができる。ただし、女装コスプレではなくきちんとした
姿になっている点要注意だ。
一定水準以上の戦闘員にコスプレ魔術が解放されているのは
エコシステムの構築のためと言われている。3人寄れば文殊の知恵とはよくいったもので
一定の人数に技術を開放することで新しいノウハウを得ることも可能である。


ただし朝倉の場合はどちらかというと妖怪の能力の完全なシミュレーションを目指すのに対し
ほかのメンバーはどちらかというと実戦よりの能力コピーをのみを目指している点
注意されたい。そのため朝倉のような残念な姿にはなりにくいのだ。


ちなみにだが妖怪たちが普段と違う服装をしている時があれば朝倉あたりから
より自分の姿を固着するのに有利な服装のフィードバックがあった場合である。
このシステムがあるため妖怪たちは安心して朝倉に情報を提供することができるのだ。
同時に自分の弱点を再認識したりガジェットで補うなどの対処もできるとあって
結局持ちつ持たれつなのである。