□月 ●日  No2389 清潔に暮らしましょう


幻想郷を無条件に清潔な場所として考えられるとかなり困る。
近代科学を勝手に汚染されていると考えるのが間違いであるように、幻想郷を無条件に清潔な場所と
考えるのも間違いであると考えるべきだろう。


しかしながら幻想郷の清潔意識というのは顕界のそれに近いと言えるかもしれない。
それも当然の話で、外界から隔離された世界で疫病でも流行ればそれがただちに致命傷になりかねないからだ。
そのため幻想郷内部に清潔意識を理解させるのは比較的容易ではある。
ゴミや地上に落下した吐しゃ物の類は速やかに処理される。


しかしこれは人里の話であり、ちょっと人里から出れば清潔面ではかなり厳しい世界である。
霧雨のご息女の家も一歩間違えれば病気になってもおかしくない事態までになっていたらしい。
彼女にとって幸いなのは意外と家にいないことである。その結果借りていた本が
埋まる事態になるのはご愛嬌だ。


見かねた魔法使いたちが霧雨のご息女のために空気清浄機のような魔術を教えたとか
という話を聞いたことがある。一歩間違えれば大病になることを考えれば
当然のことなのかもしれない。


一応八雲商事社員はオキシドールの瓶を常に携帯している。
なにかあったときや殺菌などが必要な時に利用する。
一番怖いのは破傷風と蛭だ。この辺をきちんと考えないと割と本気で死ねるので注意されたい。