□月 ●日  No2408 魂魄妖忌という人物


八雲商事の妖怪変化の中で間違いなく顕界になじみ切っているのが魂魄である。
サングラスを付けて本当にこいつ幻想郷出身なのかと思う時すらある。
アイドルの握手券を手に入れるべく音楽ソフトを大量に購入したり、自動車を買って信号につかまりながら颯爽と
ドライブしている。空を飛んだ方が早いのだが、風情がないという。


白玉楼の主人の話では昔から新し物好きであったという。それにしては幻想郷に居るのが色々矛盾しているような
気がするが、実際のところはその環境に居続ければそれが当たり前となるので、人間の価値観は環境に
大きく左右されるというのが如実に表れていると思う。


そんなわけで魂魄のファンキーすぎる生活環境はまさに幻想郷にいる八雲商事社員の如くであり
たぶんいちばん顕界生活を満喫しているのではないかと思う。先日もメイドカフェに行ってきて
紅魔館のメイドたちとの違いを延々としゃべっていた。自分自身が感じている違和感とほとんど同じで
笑ってしまった。やはり衣服の材質は大切だ。


装備もかなりひどくなった。刀剣ももちろん利用するが、重火器も使うようになっている。
その点、魂魄は冴月と同等の柔軟な戦闘スタイルを持っていると思われる。
戦車を無力化できるという点では普通ではないのだがそれはそれだ。
魂魄は一般歩兵と違い三次元移動が可能だからである。


最近。刀を振り回して近代兵器をバッタバッタとやっつける空想漫画やら
ゲームやら見ると魂魄がモデルなのではないかと思い始めた。
実際には泥臭いし拳銃を刀で防ぐことはできないわけだが
やっていることはあまり変わらないと思う。