□月 ●日  No2458 山彦妖怪の防災無線


山彦妖怪がこのところ防災放送をやりだして各所で話題になっている。
もともと顕界に居た山彦妖怪、とにかく手馴れている。
初めてこの話を聞いた時は上手くいくのかと思ったのだが、必要な声色から
必要な音量を完全に理解しており、とにかく舌を巻くレベルである。


彼女の防災放送が驚異的なのは、もともと彼女が音波をエリア制御できることにある。
実際の弾幕もエリア制御型という特殊弾幕を用いており、その能力の
利用方法が叫ばれていた時期があったくらいだ。


音波をエリア制御することによって彼女は、音波が反響して
聞き取りにくくなる地域があることをあらかじめて見抜いており
所謂、防音版を利用することでより確実に連絡事項を伝えることが
可能となっている。極めて優秀な仕組みと言えるだろう。


さて、実際の放送内容だが、これが顕界のものと全く変わっていない。
曰く迷子の確認放送や曰く災害情報などだ。
凄いのは強風でもきちんと声が通る。しかも大音量で巻いているわけではないので
特定地域のみに放送を通すことが出来る。
もちろん河童たちの助けを得ているがこれは驚異的と言えるだろう。


防災放送は幻想入りしているとはいいがたいものだが
こうした仕組みは大歓迎である。
たまに読経が事故で漏れなければ。