□月 ●日  No2463 寧ろ冷える


雨が降ってじとじとする日々が続いているのだが、意外と幻想郷の一般建物は
快適だったりする。


第一、隙間が多い。高気密になると風が通らない。
空気の動きが無くなると必要以上に体感温度が上昇する。
また、吸湿材料が多い。だから触ると結構さらさらしている。
これは幻想郷で比較的手に入る素材がそれだっていうだけであり
最初からそれを目指していたわけではない。


寧ろ、高気密の八雲商事の建物の方がエアコン頼りになっているだけ、
必要以上に寒かったり、湿気が無くなりすぎて乾きすぎるなど 問題が多い。
最近のエアコンは湿度設定もかなりきちんとやっているようだが
それでも、必要以上に寒くなる問題は避けられない。


うちの社内に属している河童たちは自分たちで工房を作っており、この時期については
精密機器以外に限るが、こちらで作業をすることが多いようだ。
河童たちにとっては今のその場所の方がすごしやすいようである。


紅魔館は別だ。あそこや夢幻館は魔術で強制的に湿気を除去している。
霧雨のご息女の魔術ではその辺が上手くいかないようで、湿度だらけで
本が傷まないかが心配されている。
妖精メイドたちが、たまに氷妖精ほどではないが、熱交換魔術を
使って、副産物の結露水を捨てている場面があるので、興味がある場合は見た方がいいかもしれない。