妖怪が妖怪であることを確認するためには退治されるのが一番と誰かが言いました。
酷い話ですが、実話であります。
妖怪が退治された方がいいのは複数の理由があるそうです。一番大きいのは
伝説には尾びれ葉びれがついてくれるということです。つまり当人がクソ弱くても
退治した人間が大言壮語してくれれば、その妖怪は強いってことになります。
そうすると、ハッタリが効く様になるというわけです。
そこで妖怪たちは自分の存在を強固なものにするために退治されるって話になるのですが
これがですね、困ったことに。
妖怪たちの中で特に人間と直接かかわらない妖怪で特に顕著なんですが
人間の顔を識別できないと言う非常に厄介な問題があるのです。
我々が慣れないと動物の顔の違いを理解できないのと同じです。
妖怪も理解できないのです。
なので妖怪たちはなにかしらの識別子を持ちます。たとえば帽子がそれです。
手っ取り早い識別子でありますので、とても有効です。
で、当然なんですけど妖怪が退治されたいのはやっぱり高名な妖怪退治屋ってことになります。
そうなると、かなり美味しいわけです。
ところが当人を識別するのが困難と来ている。
そこで武器やら帽子やらを識別子にするのですがここで問題が発生します。
識別子が何かしらの謂れを持ってしまう問題です。
こうなってしまうと、八雲商事でも制御困難です。
そこで八雲商事製の端末はソフトウェアを分離可能な仕組みを採用しているという
事情があるくらいです。それくらい識別子は厄介です。
さて、幻想郷で微妙なレベルの小競り合いが起こっているようですが
識別子が起こすトラブルも複数ながら観測されています。
まあ、識別子の問題を解決するために天狗どもがうちの新聞をみろーと
言っているのは単なる売り込み文句なのでそこのところはスルー推奨でお願いします。