幻想郷は鏡の世界みたいなものという意見がある。
紫鏡というものがあるから宜なるかなというところだが、鏡の世界なら普通に
顕界の丸写しになるが自明なので、あまり現実的でない。
鏡というのは意外と始末が悪い。
特に現代の鏡はコストを下げた反面寿命が短い。基材の上に反射用のラップを貼って
その上にガラスを載せただけだ。基材は酷いとダンボールの場合がある。
ダンボールは湿気を吸うので、ダンボールから中の反射シートを錆びさせる
なんてことが普通にある。
で、どういうことかといいますと、この手法は毎度のことながら
安定しないというわけだ。安定させるためにメチャクチャ高コストで
接合部の処理を行った鏡を使うなんてこともあるが、これも高コストすぎる。
また鏡は歪みにも弱く、そこで構成された世界が容易に変質することから
実のところあまり使いものにならないのだ。
実験ではヤスリでちょっと削ったら術式が吹き飛んだとあるので
どれだけシビアかわかっていただけるだろう。
上手い手段って意外とないんだなと思う次第だ。