□月 ●日  No2790  技術部の見解


 逆さ城 皆が思っているより状態は良好でした。
 まず、床がきちんと貼り直してありました。空飛ぶのだってそれなりに負荷はあるので当然です。
 一部分は空間がゆがんでいるのでしょうか、逆さ城にありながら重力が反転しているところも用意されていました。
 しかし出た瞬間にトラブルが起こっているのであまり使われていないのだとか。


 階段の作りがあまりに酷くてちょっと驚きます。
 それもそのはず、一度既存の階段を解体して新しい階段を作るとどうやってもレベルが合わないのです。
 なので接合部が継ぎ接ぎで実装されていました。
 このへんも修繕ということになるでしょう。

 
 壁の漆喰は何度も塗り直されていますが、全体が浮き上がっていて崩壊寸前でした。
 これは本来は荷重がかからないようにしないとならないのに、
 逆さ城になって荷重が逆にかかってしまっているからで、これでも何度も塗り直されているそうです。
 現代だったらネットを一度貼ってから処理するからボードを貼らないとならない部分です。


 とりあえず、逆さまになったゆえの状況が問題なので、修理費用が建てる費用並にかかるのではないかと考えられます。
 幸いなのは基礎をあまり考慮しなくていい点、でありまして、
 さらに空に浮いている城ゆえに荷重で破損がすくないようで、構造体の接合部は
 比較的状態がよかったことでした。
 これから建築士と一緒に修繕の検討に入ります。