結婚相手の身辺調査っていうのがあって、それなりのマーケットがある。
借金を持っていないかとか、犯罪歴はないか、そして親戚筋に色々問題がないかなどを
調べるというものだ。ある程度ルートをもっていればすぐに調べがつくので
比較的美味しいと言われるのだが、それは元請けの話。
我々はというと、関係者に妖怪がいないかどうかを調べる仕事があるのだ。
しかもそれは元請けよりも早く仕事しないといけないという制約がある。
なぜこのようなことが必要なのか。
妖怪たちは戸籍ロンダリングのために結婚を利用することが多い。
しかも先行でそれらを見抜かないと、元請けが調べた内容に味噌が付くのだ。
実はかなり危険でもある。戸籍ロンダリングがばれそうになると
相手は全力で阻止しようとするのだ。その場合は危険手当が絡みだし
元請け赤字コースになる。
その分、成功報酬で元請けも請求することになるのだが
それは当然の流れである。
ちなみに今回の案件では、一応相手は人間だったものの、雷子を口説き始めたので
一応、そのように報告しておいた。そのカップルがどうなったのかは知らない。