□月 ●日  No3119 ARAGOTO


 なぜだ、今月の仕事が殆ど無い。
 どうする。妖怪退治の仕事でもうけるか。

 
 我々が住む世界でも妖怪は存在する。
 彼らは少女の姿をしていない。それが本来の妖怪の姿かもしれない。

 
 ここで出現する妖怪は大体何かしらの問題を起こした存在だ。
 先日はイノシシの姿をして、幼子を殺したとも聞いている。
 彼らに銃は効かない。彼らには彼らの戦い方がある。


 政府の霊能局は確かに十分強いのだがいかんせん人不足だ。
 そこで我々の業界には在野の妖怪ハンターがいるのである。
 賞金も決して安くない。もっともヘタすれば死ぬことを鑑みれば
 安いというしかない。


 そうなると死んでもなお生き返るという奴らは一体何を
 しているのだろうか。
 

 とにかく、このままでは危ない家賃をなんとかするために
 私はある酒場の扉を叩く。