■月 ●日  No5294

 自然の猛威っていうのは顕界も幻想郷もそうそう変わらない。
 前者は割と放置されている自然、後者は管理しきれない自然であり
 ぶっちゃけ管理されていないって点ではどっちもかわらんってなる。

 幻想郷の場合は山林ばかりなので、土砂崩れはわりと日常茶飯事である。
 なぜか木がたくさんあれば土砂崩れにならないと信じている人が多いのには
 げんなりする。
 たとえばろくに間伐してなければ、もやし化待ったなしである。
 でかい木で地面が暗くなって若い木が育たなくなるのだ。
 
 山を構成している岩石の質次第では時限爆弾みたいなところもある。
 少しづつ侵食作用が働き、最後は破綻することが決まっているって
 パターンである。こうなると早いか遅いかの違いでしかない。

 だから自然が残っている幻想郷だろうが、ある程度災害が起こったことが
 きちんと把握できる顕界でも事故はマジで起こる。
 管理できているって思うことが既に間違いである。
  

 

 

           

■月 ●日  No5293

 さてさて、八雲商事の社員はと言うと、顕界で起こった異変に対して
 真っ先にワクチンを接種させられた。というか、月面製の自前ワクチンである。
 当然顕界では認可されていない。効果は絶対的だが、いやこれはこれでどうなんだ。
 調べると顕界のワクチンと基本構造は同じと言うがよくOK出したな。
 ああ、人間の社員だけですか さいですか。

 ここで面倒なのは人間と人間やめちゃった人との差異である。
 問題は私なんだが、なんか人間やめちゃったカテゴリなんだとかで
 ワクチン接種しなくてもいいっていわれました。
 いったいおれ どうな て
 かゆい うま

 と言うのは冗談だが、結局任意で受けられるということで受けたんですが
 どうせコンティニューしたら同じだからって言われたのが印象深かったです。
 どっちにしろですね、幻想郷に行くときにいろいろ接種するんだから
 おなじ話ってもんですよってね。

 いや、私受けていいんだよね。

 

 

 

           

■月 ●日  No5292

 顕界で魔術を使うにはそれなりの仕掛けと種が必要である。
 言っちまえば、魔法とマジックはほぼ同列である。どっちも種がいる。
 やってることもあまり変わらない。マジックは人の視線を誘導する術が必要だが
 魔法はというとトリガーの展開方法を工夫するってくらいの違いだとおもう。

 妖怪についても実はそうで、彼らの活動も大体種がある。
 種が理解できるかどうかは別問題だが、こんなもんだと思えば大したことはない。
 だいたい自分たちだってコンピュータがどういう動きをしているかなんて知らないけど
 利用ならできる。それと変わらない。

 つまり、これ、
 魔法を使うにはたくさんの下準備がいるってことだ。
 朝倉みたいに魔法を常時充填、充電しているケースもある。
 さらに言えば魔法を使うために大規模設備が必要なケースもある。
 冴月なんかは昔は電源車を使っていたのだ。
 今じゃ、バッテリーでだいたい上手くいくのだからすごい話。

 なんでこんな話をしたかと言うとだな。
 私のようなノースキルノーフューチャーな人間の場合、
 下準備は滅茶苦茶手間もコストもかかるのである。
 
 つまり7ミリ機関砲関連の申請やら掃除費用やら、そっち方面で
 兵器よりも金がかかるって世知辛い。
 


 

 

 

           

■月 ●日  No5291

 意外と知られていない事実。 実はコスプレ魔術を最初にやったのは
 北白河らしい。元になったのはあの村紗船長なんだとか。
 実は命蓮寺の妖怪たちは顕界にかなり知られている。あの白蓮聖を含め
 やべーやつ扱いでその手の人種からカリスマ扱いされている。

 もちろん、朝倉のコスプレ魔術自体、あの白衣からわかる通り、あれも
 コスプレと言えばコスプレである。だが魔力を増幅するというより
 リミッタをかけているだけに過ぎなかった。

 そんな岡崎先生は一時は暗殺対象にまでなっていたらしい。
 というか、小兎姫に至っては岡崎が油断していたら抹殺もやむなしという
 話もあったそうで、その件については小兎姫から岡崎に正式な謝罪と
 賠償まであったんだとか。まあ、支払っていたはずの学会のお金が
 どこかに消えたとか、かなりえげつないことをやっていたのがわかったので
 こっちは「うわぁ」って思ってました。

 結果的に岡崎先生の功績は霊能局にとっても大きくプラスでありまして
 今じゃ態度は180度まっさかさま、ボスなみの待遇で相手も接してくるし
 政治家の大物とも知り合ったとかなんかすごいことになってる。

 言っちまえば岡崎は顕界ではある意味現人神扱いである。
 自称現人神とは大違いである。 まあ自称現人神の場合、現人神と言うより
 人柱ゲフンゲフン

 

 

 

           

■月 ●日  No5290

 岡崎先生入社後にあったこと。岡崎先生は自分の移籍を
 助手の北白河の入社を条件に承諾したことは有名な話。
 真っ先に受け入れられたのは北白河だったのは既定路線。
 何しろ彼女も超飛び級の才媛である。さらに言えばちゃっかり大学は
 卒業しての入社だった。ちなみに卒業研究は妖怪変化とは全く関係ない
 経済学関連のもので、そのころから彼女の多芸ぶりは有名だった。
 
 しかも簿記などの資格もいつの間にか取得している有能ぶり。
 もっとも岡崎も北白河も複数の国の言葉をバリバリ喋れるという
 頭の良さだったが、昇進試験は一級を入社一年で早々と取得してしまい
 周囲を驚かせた。

 そんな彼女がこの会社に入って最初に行ったのが情報漏洩対策だった。
 ちなみに最初に紹介されたのが閻魔様だったというなんとも言えない
 サムシングである。
 その後閻魔様が岡崎と全く同じ目に遭うことを誰が予測したであろうか。

 結局行ったのが、ただのアース工事だった。
 電源からモニターの表示データが漏れていたことがわかっていたから
 逃がせばよいとなったのである。
 
 これで情報漏洩がなくなったからすごいけどね。
 

 

           

■月 ●日  No5289

 八雲商事にもやらかしはある。それは岡崎先生がやってくる前のお話。
 言っちまえば八雲商事はセキュリティ面でガバガバだった。
 とくに朝倉が使っていたコンピューターからデータが洩れる問題は
 かなり大問題だったが、よくよく調べるとほかの端末からも漏れていることが
 発覚して社内は一時的に険悪な雰囲気になったそうな。

 一時的に済んだのは、ボスの盟友と言うか腐れ縁の姫ちゃんの存在。
 そこは本職、企業スパイをやってるかどうかを本職の力を横領もとい
 行使して誰も犯人がおらんことが分かったらしい。

 まあ結局ブラウン管から出ている電波が原因だとわかったのは
 だいぶ後のことだが、そのころには朝倉が初期スペルカードを使った
 立体モニターに移行していて朝倉から情報が漏れないようになったらしい。

 さて、ここで岡崎である。
 まあ言っちまうと、岡崎先生は情報の流出先だったところから情報を
 入手していたのだった。今にして思えば目を付けられて当然だ。
 
 彼女の研究とその辺の情報が悪魔合体した結果が、博麗大結界を
 強引に突破する機器だったのはのちの話である。

 

 

 

           

■月 ●日  No5288

 こっちが好きでやってるのではないコンティニューを行っているころ
 真横でどこかに兄ちゃんが大暴れしておりました。
 なんで私が関係のない場所から出ているのだと。
 大体の場合、「私職員なんで」で通る話ですが、それでも
 自分が職員になり替わると言われると。

 「お願いします」っていうしかありません。
 大体これで相手が固まります。
 だってそうでしょ。こっちだって業務でやってるんだから。
 ついでに一応ご案内もしますここに来た回数です。
 大体姫ちゃんがいますときちんと回数を言ってくれます。
 もう聞くのも嫌になる数言われます。 私数日に一回ここにきている計算になります。
 どうなってるんでしょうね。

 「大丈夫、苦しいのは一瞬だよ」
 って言うのも忘れません。じっさいそうですし。
 そういう風にしないと、苦しみだけが延々と続くし。

 その辺まで言うとだいたい相手の表情が強張ります。
 あと一度コンティニュー出来たら最後、何度も行く羽目になります。
 最後は保険すらも入れなくなります。意味ないし。

 この辺で大体諦めます。まあ復活しないほうがいいですよ。
 復活するのはどこかの宗教家だけにしておかないと。それだって後で念入りに
 以下略。