◇月 ○日 No143 保険ゴロ


薬屋からいきなりお金を請求された。 聞くと博麗の巫女と黒い魔法使いが病気になったので
薬をやったから保険料をくれという。 
確かに二人の経済的後見人はわが社にあるので主張は正当だが、仕入れとの相殺でと言ったら断られた。
永遠亭も結構お台所事情が苦しいらしい。 薬屋の診療所は良心的だが売掛金が酷くたまっているという。


ボスと薬屋は仲が悪い為、決裁は難しいと思ったら意外とあっさり通ってびっくりした。
しかし処方した薬を回収してこいと言われてしまった。 
だが実は私は二人にはあまり面識もないし、荷物を奪われる以外にはまともに話もしていない。
そこでかつての身内、玄爺に協力してもらった。作戦は完遂したかに思われた。
しかし玄爺は亀である。 あの手では肝心の薬が回収できないのだ。万事休すか。


とそこにあの魅魔が現れた。 玄爺は彼女と話していることは索敵カードで見て取れたが
肝心の言っていることがわからない。 薬は彼女の手によって回収された。
玄爺は私に「次からはよく考えて行動しなさい」と言われたと話していたという。
狐につままれたとはこんな感じを言うのだろうか。


薬は抗ヒスタミンと栄養剤で構成されていた。 どうやら有効成分を減らしていたようだ。
普段から化学薬品に慣れていないふたりのために、薬屋が調合しなおしたものらしい。
今後も薬屋の調合する薬には注意するようにとボスに言われたが、今後もこのようなことを続けるのだろうか。