△月 □日  No453 噂のあの人を確保せよ


ボスよりプリズムリバー家に関係するという女性を確保せよとお達しがきた。
プリズムリバーといえばあの騒霊三姉妹所縁の人物ということだ。
今から半年ほど前に某ミステリー雑誌に「某ゴンドアの戦士に関係する人募集」とか
書いてある中にプリズムリバー家に関係する人を探しているとあったが
まさか本当に探すことになろうとは思わなかった。


まず、閻魔様に相談してこの世にいるのかを確認
霊能局が人海戦術で聞き込みを繰り返し、小兎姫から居場所のレポートを
受け取ったのが昨晩である。
魂魄はというと、その娘と延々とメールのやりとりを繰り返していた。
「地雷臭がする」と言っているのだが元はと言えば彼の行動が招いた仕事である。
強引に車に乗せて連れて行くことにした。


今回、急遽確保に至った理由は幻想郷の情勢がきな臭くなってきたことにある。
万が一幻想郷大きな異変に見舞われたとき、幻想郷の外の世界でも幻想郷に所縁がある
人間は影響を受ける場合があるらしい。
もしその人物になにか異変が起ったら幻想郷にも影響が波及する場合もある。
逆に言えばその人物を観察することで幻想郷に何が起っているのかを
外部から推察することもできるわけだ。


生前は病弱だったというプリズムリバーの当主の生まれ変わりというのだが
実際に会ったら、ものすごい美少女で絶句した。
騒霊三姉妹の外見が姉たちの外見を模したものであることを忘れていた。
魂魄の態度が豹変して私を押しのけて挨拶しだしたので朝倉発ピコぽんハンマーで
気絶するまで殴っておいた。


とりあえず彼女も管理下に入ることを了承してくれたが、
どうにかして幻想郷に行くことはできないかと相談された。
どうやら幻想郷の存在を知覚できるらしい。 「いつも行ってます」とは
言うことができず、幻想郷のことを知らない振りをしていたが
あまり納得してもらえなかった。
魂魄が復活して余計なことを口走ると困るので霊能局の面子に仕事を引き継いで
さっさと帰社した。


帰社した魂魄には朝倉のお仕置きが待っていたことだけ書いておく。