△月 □日  No452 幻想郷でお買い物


幻想郷内で休日になってしまったため、色々と買い出しに出かけることにした。
たまにはこうした一日も悪くないものである。
行く場所は大体決まっている。 博麗大結界外の物品が手に入る香霖堂と霧雨店チェーンだ。


幻想郷で生活していくためには、結構色々とそろえないといけない。
たとえばナタは絶対必要なアイテムだろう。
幻想郷の道はあまり整備されていない。 妖怪たちの多くが空を飛ぶため、わざわざ道を
作る必要がないのもそれを助長している。
そんなとき、行く手を阻む枝葉を取り除くためにナタがいるのだ。
今まで使っていた物は自称現人神に譲ってしまったので振りやすいものを購入。


ナタと一緒に買うのは砥石棒である。これも必須アイテムだ。
ディスカウントショップとかで包丁が買える我々の世界と違って、ナタも結構な値段がする。
従って物は自分でメンテナンスする。物を大事に使うことすら幻想の世界行きなのかと
思うと少々切なくなってくる。 他に蛇口の部品などを買いそろえる。
相変わらず香霖堂の品揃えは滅茶苦茶だと思う。


ちなみに物を買うときはお互いに無茶な値段を提示しないことが決まりである。 
一応粗利率30%確保できるように商品を購入している。


霧雨店に行けば商品が色々そろっている。 この時期から出回り始めているのが
火鉢であるが実は購入してもすぐには使わせてはもらえない。
炬燵開きと言われる解禁日までは買っても使うことができないしきたりらしい。
解禁日は11月の中旬なので今買ってもあまり意味がない。
もっとも米帝出身の妖怪たちはどうでもいいらしく、関係なしに使っているようである。


霧雨店と香霖堂の移動だけで帰宅したときにはもう夕方になってしまった。
モータリゼーションが進んだ我々の世界と違いちょっと買い物だけでも結構手間暇がかかる
これが幻想郷生活の実体なのである。