□月 ★日  No567 小兎姫の手記


目が覚めたら雨が降っていて少々陰鬱な朝。
リベラル系の新聞に目を通してとりあえずの情報収集。
残業続きのせいで化粧のノリが悪い。
朝のトースト。特売で買ったパンが柔らかくて美味しい。今度買いだめして冷凍庫に入れておこう。


部下に指示を与え、ヘリで青木が原樹海より目的地へダイブ。
投棄された出入り口のようだが私が有効活用させてもらっている。
予めアポイントメントをとった八坂様に会う。紅魔館で行われたパーティについて情報収集を行った。
紅魔館の主人であるS家に大きな動きがあった。何故かエグザイルたちが紅魔館に出入りしていたなど情報多数。
八坂様は情報料としてビデオや新聞などのメディアを欲していた。 
マルハチは外の情報を提供していないのだろうか。


お昼。甘いものが食べたくなったのでお汁粉を一緒に頼んでしまった。
カロリーが怖いのでザルそばで辻褄を合せる。美味しいのだから仕方ない。


帰社したら黄昏酒場群の甘粕氏より先日破壊したビアガーデンの補修費用の見積もりが届けられていた。
解体費用に色をつけたり、既存よりよい設備を請求している。
ビアガーデンを改装する資金にするつもりだと思う。 あの浅間伊佐美とかいうOLが暴れてただでさえでも
半壊していたのを私たちがとどめをさした形だ。
悔しいので、マルハチにも請求書を出しておく。 期待はしていない。


エグザイルたちはなぜか、妖怪たちの侵攻を支持しているように見える。
S家当主に対して妨害している様子がない。アポロ計画発動時の彼らの動向とは正反対の動きに違和感を覚える。
そもそも当主がエグザイルたちを招くこと自体が常識外れだ。これから侵略する国の人間を招いて侵攻の前夜祭を
するようなものだ。 おそらくだけど彼らは結託している可能性が高い。


夜、行きつけの和食レストランで焼き魚御膳をいただく。
給料日直前の割に贅沢。 何しろ今月はダイブが多かったからお財布があまり痛まなかったのだ。
寝る前に、スーパーで買った食べ物を下ごしらえして冷凍する。冷やしておいたおにぎりも冷凍庫に投入する。
これで一週間は大丈夫なはずだ。 今月はなんとか貯金しておきたいところ。洋服が欲しい。あと靴。


やっていることは公安と変わらないのに給料が安いのは納得いかないと友人に言ったら
私の方が公安の人たちより給料をもらっている事実に愕然とした。
結婚して扶養家族ができないと手取りは増えないのかもしれない。 専業主夫をかなり切実に募集。
たまに実家からやってくるお見合い写真は箸にも棒にもかからない。マルハチとの合コンに賭けるしかない。
朝に洗濯したパジャマを干すのを忘れてとても冷たい。失敗した。