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あなたが選んだのは第8章の3 Second Renaissance
まず初めてにカミありき
カミに従う人々しばし平和な時を過ごす。
しかし、カミ同士の争いはつきぬもの。
カミに従った人々は争い憎しみ合った。
やがて人々はそんな生活に疑問を抱くようになる。
人間がカミと交信するために与えられた「言葉」が後の両者の運命を決定づけた。
言葉は記号として残すことができるようになった。
知識は伝承、継承されより洗練されていった。
カミがそのことに気づいたことにはもはや手遅れだった。
カミは拒否され、人はカミに成り代わるべく天を目指した。
カミに成り代わったと思われた人間。
地上に残った人々を支配すべく、カミに代る存在を地上へと放った。
妖怪たちである。
時は流れ、地上に残った人々は放たれた妖怪とともに平和な時を過ごす。
地上に残った人々は知識を継承し続けすでにカミに成り代わった人間達の予想を超えて
力を蓄えていた。
そして人々は己の恐怖から妖怪たちを蹂躙しだした。
妖怪が持つカミの宝を得るために。
ある者は妖怪を騙し、そしてある者は強大な武器を得て妖怪たちを滅ぼしだした。
妖怪たちは住み慣れた故郷を離れ右往左往するばかりだった。
この世に生まれし全ての生きとし生ける者たちに祝福を。
*
光あれとカミは言った。
光は人間によってもたらされた。 焼き尽くされる妖怪たち。
それは、火薬の発明。
一部の妖怪たちは人間達と戦った。
しかし、智恵を継承し続けた人間はすでに妖怪の対処方法を身につけていた。
やがて、戦いは一方的な様相を呈するようになる。
お互い連携することを知らない妖怪たちは次から次へと数を減らしていった。
人々は妖怪を恐れる必要はなくなった。
この絶望的状況の中、人と人間の共存する道も模索されていた。
お互いが絶滅を免れるため、共存する道を造ることは生命としての本能のなせる業だった。
やがて妖怪たちの一部は人間が作ったシステムを利用して人間と対抗する力を得ることになる。
人間の知識はさらに継承され続けた。ついにはカミに成り代わった人々の住処まで辿り着いてしまった。
カミに成り代わった人々。隠れ続けてあくまで勝利したと自らを納得させた。
人間と共存する道を選んだ妖怪たち。 人間と戦う妖怪たちが邪魔になった。
人間のシステムを利用することを覚えた妖怪たち。自らの利益を守るために人を襲う妖怪は
リスクとしてしか見られなくなった。 やがて同胞同士の戦いが始まる。
同胞との戦いに耐えられなくなった妖怪たち。
自ら結界を閉じて籠もることを選んだ。
だが、水の循環しない池が淀むように、結界の中は徐々に荒んでいった。
ついに結界を維持しきれなくなった妖怪たち。
一人の巫女を人柱に自らのいのちを繋げる道を造り出した。
巫女は役目を果たし、それは一本の線路へと姿を変えた。
これがSecond Renaissanceのあらましです。
カミも妖怪も退けた人間達がその後どうなるかを私はいつも見守っています。
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