□月 ●日  No746 事後処理は続くよいつまでも 山超え谷底超えられない


例の神社が幻想郷に旅立って一年が経過。
早くも環境に色々影響が出始めており頭が痛くなる。
対応に追われているのは主に小兎姫。
糞オンバシラとかもうあり得ない罵詈雑言まで飛び出す始末である。


おねえさんがいなくなったことで夕立の降り方に影響が出ている。
突然の強風や大雨であちこちで被害が出ているようだ。
ボスに言わせれば短期的な影響だそうで、別のカミが機能を補うことで問題を
解決に導くことができるとのことだが、苦情を受け付けてる小兎姫はたまらないだろう。
ただ、カミの言う短期的影響というものが一年二年で終わる者ではない気がするのは
気のせいだろうか。


机の上に手紙が置いてあったので読んでみる。
自称現人神を探している秘封倶楽部のメンツの手紙だった。
どうやら返事を書けという意味のようだ。
仕方がないので、筆ペン片手にちくちくと手紙を書く。


そしてとうとう、親方日の丸で突き上げを喰らったのか霊能局局長がうちの会社にやってきた。
どうにかして、異常気象を軽減して欲しいということである。
局長を間近で見るのははじめて、しかもボスに頭を下げるのを見て少なからず驚く。
「老けたわね」「ほっとけ」というやりとりの後本題に入る。
どうやら、一時的に守矢の力を外の世界に下ろして、環境変化を減らせと言うのである。


幾つかの方法が検討された。
まずワタツキ姉妹の妹、依姫を呼んできておねえさんを下ろしてもらい、力を行使する。
依姫が駄目でも櫻崎が代わりを務めることはできるようだ。
ただ、効果範囲と実効性を鑑みると依姫のほうがずっとずっと実力は上である。


なんだか不可能そうな言葉が連なっていて頭が痛くなってくる。
まず、おねえさんは自称現人神とリンクしている。
リンクをはずすには別のカミとすげ替えるのが一番手っ取り早い。


ボスと局長の視線が冴月に注がれた。 冴月が逃走を図る場面を初めて見た。
どうやら本作戦のトリガーは冴月のようだ。
あのおねえさんたちが何を企んでいるか分からない以上、これからのことは
注視しないといけないかもしれない。


夜、霊能局の連中と合コンというので付き合う。
うちのメンツはいつもの
霊能局も櫻崎とか知っている人ばかりでお互い泣きたくなってくる。
結局合コンとは思えない濃ゆい話題で胃がどんどん冷えていくのを感じた。
たまには違う人を誘ってもらいたいものだ。
初参加の岡崎がまるで喋っていないことがとても印象的だった。