□月 ●日  No780 色々な意味で貞操の危機


幻想郷で配達していると、色々な危機に出くわす場合があるのだが
その中でも困るのが貞操の危機だ。
発情妖怪が絡んできた場合は全力で逃げないといけない。
どんなに可愛い妖怪でも同じだ。


何も知らない奴は皆喜ぶがどんな手段を用いても連れ戻す。
とにかく妖怪と関係を持つのは危険だ。
顕界に済んでいた妖怪ならまだいい。
だが幻想郷にいる妖怪は完全に別世界の人間だ。
当然何かしらの細菌や病気のキャリアであることも少なくなく
そんな状態で顕界に戻ったら立派なバイオハザードになる。
すなわち顕界に二度と戻れなくなるのだ。


それでも良いという猛者もたまにはいるが。
最悪小兎姫に始末されて中有の道で回収なんてこともある。
それでもまだ期待する人には厳しい現実を教えるべきだ。


第一少女妖怪の多くは、恋と関係を結ぶことを切り離して考えている。
つまり、結果的にすぐに捨てられるのだ。
妖怪と人間の恋はまず報われない。 
大半は尻軽すぎる妖怪たちに絶望するだろう。 なぜなら彼女たちは
いつまでも花咲く乙女だからだ。
そんな彼女たちをいつまでも満足させられるとでもいうのだろうか。
第一美人は三日で飽きる。


魂魄は妖怪に魅了されるとたいていろくなことがないと主張している。
人捜しに用いられる真実を映すと言われるメガネをつけると
誰もが自分の選択に愕然とし、後悔するだろうという。


少し考えればわかることだ。 ブレザー兎は 所詮兎だ。
上白沢は ハクタクだ。 本質的には人間の姿をしていない妖怪が多いのだ。
その辺のことを意識して接しないとイタイ目に遭うだろう。


魔法使いはどうだって? 彼女は一応ホモサピエンスだ。
だが、彼女たちは恋愛に対して酸いも甘いも体験し尽くしている。
彼女の心を動かしきるのは至難である。
普通の人は諦めた方がいい。