□月 ●日  No793 驚異の力パワーストーン


幻想郷に運ぶものは何も日用品や衣服 食糧ばかりではない。
たまに変なモノを運ぶときがある。
それが胡散臭い霊的グッズだ。
誰が見てもそこら辺で落ちているであろう石ころ。
中にはそこそこ加工もしているが、その精度はあまりよくない。
たまにこういうものを運ぶときがある。


毎回たいそうな名前がつく霊的グッズ。
もちろんこれだけでは人畜無害なのだが、ここに込められた人の欲がいい感じで色々なものを呼び寄せて
幻想郷に持って行くとそこそこ役に立つ代物へと変るのである。
これらの物品はエレンのマジックショップで一度振り分けされた後
幻想郷に即した加工が行われるのだ。


マジックショップエレンのところへ石を運ぶときは、かならず広告も一緒に添えることになっている。
石の効果を測るには丁度いい。 問題はこのチラシがとてもとても解読できないやつばかりなのだ。
いや解読しようとするとじんましんがでるのである。 なんと強力な霊的効果だろう。
見ただけで危なそうなオーラがぷんぷんする。


エレンは資料を一読しただけで使える仕えないを素早く振り分けたりすることができるようだ。
幻想郷でも謂われが有効か<が判断基準となる。
閻魔様に認定を受けたという石もある. 閻魔様に直接聞くと、そんな覚えがないというのが
ご愛敬である。


読んでいて笑えるのはやはり効果を示す利用者インタビューであろう。
実はこの利用者。 幻想郷の住民であることが多いのである。
ここのアイテムの力が強く発揮できるのがここだとも言える。
ネタ半分だと思っていたがある程度の欲望は実現できるらしい。


今日もいろいろと危ない石を運ぶことになった。
メタトロンなんとかとか、ムーン何とかとか、挙げていたらきりがない。
どれも効果は似たり寄ったりで中はとてもずさんな代物もある。


エレン女史に試しに持ち歩くかと言われたが丁重に断った。
こんなものに頼る人生はつまらないからだ。
人生万事塞翁が馬,人間なにが本当に幸せかは誰一人としてわからないからだ。


色々見ているとふと前香霖堂で、店の隅に石ころの入ったコップを放置していたことがあったことを思い出した。
あれは一体どうしたのだろうか。
今さらだがちょっと気になってしまった一日である。