□月 ●日  No823 幻想郷における処女概念


会社で他愛のない会話をしているとたまに飛び出すのが下ネタである。
朝倉や北白河など下ネタでも平気で話せる人がいるのは色々楽しいものだ。
私個人の見解だが、妖怪の大半が処女じゃないことくらいみんな分かっているものと
思っていた。 しかしどういうわけか現場の人間じゃない人を中心に
処女だと思っている人が結構いることがわかった。


幻想郷の実態はどうだろうか。
幻想郷で処女と言われると見解が全く分かれてしまうので注意されたい。
実は定義からして違うのである。


紅魔館の連中に聞けばそれは性交したことがないという意味で捉えられる。
しかし幻想郷では多くの場合「結婚したことがない」という意味で捉えられるのである。
幻想郷では性交自体にネガティブな意味合いが少ないのである。
聖娼」という概念も幻想郷では息づいている。


私も最初この考え方に戸惑っていたが、朝倉に言わせれば今まで性交したことがあると
いうだけで中古扱いされるのは女性に対する冒涜だという。
この考え方には北白河も浅間も同意していた。 


そもそも処女信仰そのものが幻想入りしているものではないことは理解した方がいいだろう。
むしろそれは顕界での考え方であって幻想郷の考え方とはほど遠いのである。
第一穢れそのものだって禊を受ければなかったことになるのが実態なのだ。


みんなの談笑は阿礼乙女の話題にまでなる。
阿礼乙女は人間の中でも記憶が残る分、男性遍歴の記憶も残るだろうというのである。
そうしたら魔女達はどうなるのだという話になり、ここでは書けない色々な事実が分かった。
一つ言えるのは顕界における処女と言ったらそれは悪魔のことであるということだ。
色々難儀な考え方であるが、実際はこんなものである。