□月 ●日  No835 よし体を鍛えよう


幻想郷で働いているとどうしてもコンプレックスになることがある。
それは体格差だ。 どうしても顕界の人間は体格的に幻想郷の人間と見劣りしてしまう。
たとえば二の腕を掴んでみると堅さからして違う。
これは香霖とて同じ事。 幻想郷の人間は不便な生活に慣れているがゆえに
体のつくりもかなり違っているのである。
そうなると自分の体格がどうしても目についてしまう訳で
個人的だが休日になると筋力トレーニングは欠かさないようにしている。
今は街で借りられるジムを主に利用している。 設備は古いが値段が安くて重宝する。


カルテには幻想郷で通用する体をつくりたいというのが難しいので
引き締まった体にしたいと言うことにしている。
通常体を鍛えるというのは二種類あり、所謂筋肉隆々と言われるトレーニングと
体を引き締めるトレーニングがある。 ふたつはやり方が根本的に違う。


筋肉隆々とするためのトレーニングでは限界近く筋肉を使用して
上がらなくなったらウエイトを落としながら最後は介助を受けつつ筋肉を痛めつける。 
筋肉が復帰すると筋肉が隆起するという仕組みだ。
一方体を引き締めるためのトレーニングは少ないウエイトを繰り返し持ち上げて
鍛えることになる。私の場合もちろん後者を選ぶ。


トレーナーさんからなんでバンプアップトレーニングをしないのかとよく聞かれるが
個人的に興味あってもなかなか出来ないのが実情である。
またランニングマシンやクロストレーナーをテレビを見ながらやるのも面白いものだ。
ウエイトリフティングができる機械は数が限られているので空くまでの間
ランニングマシンで時間を潰す。


お陰で入社当時の体格は維持している。
幻想郷にメタボ体型で入ると溶け込むことができないから必死だ。
特に幻想郷では太り気味の体型があまりいないので酷く目立つ。
そのためジャンクフードで体型を崩したら配置転換させられたというのもざらだったりする。


ちなみに会社にも従業員が使えるジムがあるのだが
妖怪も使っているので体力差を痛感することもあり使ってない。
決して朝倉達の視線が怖いからじゃない。
ちなみに朝倉や冴月はテニスコートでみることができる。
今はインナーテニスコートが一杯だったりする。
北白河を見にスケベ心でジムに行った後輩がジャージ姿の岡崎を見て
がっかりして帰ったとかなんとかとという話を聞いた。
北白河も確かアウトテニス派だったはずだ。
浅間がウォーキングマシンで頑張ってるという話も聞く。
酒飲みでありながら体型を維持しているのはこうした地道な努力のたまもののようだ。
毎度感心させられる。