□月 ●日  No1033 同じ物をくれ


「はあ」とか言えないような依頼を受ける。
依頼をしたのは珍しく白狼天狗。 一枚のメモを貰う。百聞は一見にしかずだそうだ。
彼女が必死に書いた物は何やら円筒形とおぼしき物体だった。
中に肉が入っておりとても美味しいと書いてあった。 どうしろと言うのだろう。


幻想郷で落ちていたというので落ちている場所を尋ねたら無縁塚と言われて閉口する。
一般人は近寄らないというか、我々も好きこのんで近寄らない場所だからだ。
ここでは顕界のものもある程度幻想入りしてしまう事故多発地帯である。
きっとここに迷い込んだものに違いない。


再現性困難につき購入できないことを天狗に伝えたら、外の世界で買えるならふつうに仕入れできるだろと
言われた。意地でもあの商品が欲しいらしい。
しかたないので、複写を保ってホームセンター行客を試みた。
せめてメーカーがわかればいいのだがなかなか厳しい。
三つ目の大型店舗でそれらしきものを発見。 写真撮影して幻想郷へ持って行くことにする。


結論から言えば白狼天狗が欲しかった物はペースト状のイヌの餌だった。
幻想郷でイヌの餌と言ったら色々なものを混ぜた所謂ねこまんまである。
イヌ優の餌があるとは白狼天狗自身もよくわからなかっというわけだ。
感染症が怖いので普段寄り念入りに手荒いをしているのだが
どう考えても時既に遅しなのは気のせいだろうか。


納品された缶詰。器具のもないのにどう開けるのか見てみたら。
低レベルの缶をかじって無理矢理開けていた。
河童に道具を送って今日の業務は終了である。
本当に参った。