□月 ●日  No1086 幻想世界の麻薬・薬物事情


メトセラ娘が何かを燃やしている。
なにを燃やしているのかと尋ねたら、涼しい顔で「阿片」と答えられ
次の言葉に窮する。


幻想郷にも麻薬が存在する。
ぶっちゃけエレンのマジックショップに行けばまあ粗方買うことが出来るだろう。
なぜなら魔術と麻薬は切っても切れない関係にあるからだ。
その起源をたどると、有史以前まで遡ることおができるのである。


そもそも魔術を使うには幻覚を見る必要がある。
例えば、霧雨のご息女はキノコを使用する。
顕界でも著名な魔法使いは麻薬を使用する。
朝倉はなんか薬を頼らない方法を見いだしているそうだが、企業秘密らしい。


覚せい剤の類なども同様だ。
実は覚せい剤の製造技術は博麗大結界による隔離が完了する前に合成技術が
誕生していた。 真っ先にそれらを使おうと考えたのは他でもない妖怪だったのである。
しかし総合失調症の原因になりうることから結局利用できないと判断されたようだ。
魔術を使うには色々な部分で中途半端というのが朝倉の話だ。


話を戻そう。
阿片を燃やしているメトセラ娘だが、あくまで麻薬を使っていいのは魔法使いだけである。
しかも用法を守って使用する前提だし、解毒術もセットで学ぶことが義務づけられている。
常用させないようなセーフティネットとして販売店店主が解毒術を覚えていないといけない。
ところが一般人はそうはいかない。 ダブルスタンダードだが取り締まる必要があると
いうわけだ。


本来は用法を守る為に開発されたエンチャントアイテムを利用して
麻薬を捜索するとのことである。
一部麻薬はマジックショップに売って自警団運営資金に化けるそうだから
まあ色々有るのだろうなとは思う。


幻想郷における麻薬事情はなかなか単純ではないというわけだ。
こちらとしては顕界へ流出しないかどうかを監視しないといけない。
概ね霊能局がやってるので、うちらとしては協力義務だけ果たしているという感じだ。


ちなみにだが、うちの会社では医療用麻薬の名目で幾つかを幻想郷に送っている。
もっとも大半の薬は幻想郷自給である。
そこがなんとも複雑な気分にさせるのである。