□月 ●日  No1164 正しい資源のはこびかた


久々に大量のジャンク金属を運ぶことになる。
本来なら産業廃棄物として処理されるこれらだが、解体すれば鉱物資源を再利用できるので
なかなか侮れない。 
集める方法も割と楽だ。 買い取り業者に買い取り額をすこし割り増ししてもらうよう
お金を積めばいい。
こうして集められた金属資源は河童の工場に運び込まれ再び製品として生まれ変わる。


幻想郷に資源を送る際はこうして違うものに偽装して送る場合が多い。
もちろん鉱物資源そのものずばりをタンカーで運ぶケースもあるが、鉱物資源の純度を高める
技術が後れている幻想郷では手っ取り早くくず鉄などを送った方が早いケースがある。
いわゆる半加工品といったところだ。


幻想郷に納品する商品は数あるが特に面倒な商品として農薬がある。
通常農薬の注文があると保健所の指導により自分の名前と身分証明、使用用途を書いた紙を
用意する必要がある。 幻想郷の場合は一応農業試験場で使用するということにしている。
結構あの手この手の方法で法の網の目を潜らないといけないのだ。


最近ではこうした危険な薬品を可能な限り幻想郷内で自給する動きもある。
この場合、今度は幻想郷で入手しにくい資源を用いなければならず結果的にコストが割高に
なるケースが多々見られる。
例えば、苛性ソーダを得る為に、塩を用意するケースがそうだ。
幻想郷での塩の価値を考えれば苛性ソーダまるごとを輸入した方が結果的にコストが安い。
こうしたパズルを解くのはなかなか楽しいものがある。


最近、基盤からレアメタルを手に入れる技術が確立しだして非常に困っている。
元来、魔法の力で重金属や希少金属を分解して仕分するテクニックを使っているのだが
最近はそうした金属を顕界でも仕分できるようになったそうだ。
妨害する理由もないのでとりあえず様子見ということになったようだ。


幻想郷に資源を送ると一言で語っても結構奥深いことを理解されたい。