□月 ●日  No1187 意外なアルバイター


幻想郷現地法人 いつものように商品を検疫に通したら里香女史の傍らにメディスンの姿を見つけ唖然とする。
里香女史に理由を尋ねたところ。結構名前からメディスンがアルバイトをしていることがわかった。
薬屋でバイトをしているはずの妖怪を働かせるのは色々問題ではないかと思うのだが
むしろ薬屋の情勢を色々しゃべってくれるので大変有り難い存在らしい。


彼女に一体なぜうちでアルバイトをするのかと尋ねると。うちの会社で取り扱っている本を合法的に
手にい入れるためだと言われた。 ノーレッジ女史から本を借りようとしたのだが
どうしても幻想入りした古い書物ばかりで最新医学の本となるとどうしてもタイムラグがあるのだという。
最初は薬屋のアルバイトから工面するつもりだったが、あいにく薬屋の経営状態は芳しくなく
賃金引き上げができる状況ではない
そこで里香女史がアルバイトをするための道筋を作ってくれたというのが大きな流れのようだ。


メディスンがほしがる本の詳細を見たら、とんでもなく高価でびっくりする。
さらに本だけではなく辞書もセットである。 最新医学書は幻想郷の言葉ではないから別途辞書がいるのだ。
辞書引きはオートマトンであるメディスンの得意とする分野だが彼女の情熱にはほとほと参る。


彼女の仕事を尋ねると幻想郷にやってくる危険な毒物の検査をやっているらしい。
それは具体的に何かと聞くと、どこかで見たことのあるような黄色と黒のあのマークが踊っている
代物を発見した。放射性物質である。
近年、こうした廃棄物が幻想入りしてしまうケースが多発しており、一般の妖怪はもちろん
ヴィヴィットでも機能不全を起こしてしまうことから扱いに苦慮していたそうだ。
そこに現れたのがメディスンであるという。 放射性物質に耐性を持つ彼女は核物質も最新の薬物に映るらしい。
たしかに毒物であることには変わりない。


というわけで八雲商事でのメディスンはとても生き生きしている。
少なくても薬屋にいるときの倍以上の給料を得ているのだから当然かもしれない。
しかし危険手当が加算されていないのは色々まずいと思う。 
もっともメディスンにとって危険じゃないのものに危険手当を与えるのもどうかとも言えそうか。


当面八雲商事検疫でのメディスンの活躍は続くようである。